レオパレス問題 サブリース契約
仲介手数料無料口コミサイト管理人です。
レオパレスが行ってきたサブリースの実態がどうであったかは分からない。しかしこれまでいくつかの事業者が行ってきたサブリース契約をめぐっては、高額な建設代金、サブリース契約打ち切りや半ば強制的な賃料減額などの行為に批判が集まってきた。
一見、サブリースと建物の施工不良とは何の関係もないように思うかもしれない。
だが、例えばオーナー側の意識も「サブリースによる高利回りだけが賃貸事業が成り立つ根拠」になってしまっていたとすれば、実際の建物の基本性能に対する検証意識が希薄になってしまっていた可能性も否定できない。
なぜなら実際の建物パフォーマンスがどうであっても、サブリース契約が存続する限りオーナー側の収入は約束(実際は違うが)されているのだ。
この様な構図が事業者側(レオパレス)の施工に対する「安易な不正」を生んだ温床となった可能性もある。
この構図はシェアハウス不正融資で問題となったスマートデイズ社にも見られたものだ。
「定期借家契約で短期居住の入居者を募ること」
「高い家賃設定でサブリース契約を結ぶことでオーナーに高利回りを約束すること」
「オーナー側は賃貸運営を事業者に任せているため賃貸実態が見えにくいこと」
このように類似点が多いのである。
もちろん定期借家契約やサブリース契約そのものが「諸悪の根源」ではないし、今回のレオパレスによる施工不良はそれが作為的であれ不作為であれ、善意であれ悪意(ここでは知っていたか知らなかったかの意)であれ、一方的にレオパレス側に非があり、建物オーナー側に非はない。さらに建築工事に関する行政のチェック機能に対する批判も少なくない。
だが同時に、レオパレスが施工不良の建物を長期間造りつづけ、そしてそれが長期にわたり公にならなかったその背景には、短期居住(定期借家契約)とサブリース契約が影響を与えた可能性も否定できない。
今回の件を受け、同社の収益悪化が避けられない状況の中、同社が建物オーナーと入居者に対してその責任を誠実に果たしていくかどうかが注目されるが、同様にこれまで同社に関わってきた銀行の姿勢にも注目していかなければならない。