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「負動産」


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③ エレベーターがない

「マンションにはエレベーターが必要」と感じている住民が大半です。エレベーターがないと、スーツケースや飲料水など重いものを運ぶ際に不便ですし、高齢などで足腰が弱い方だと外出すらおっくうになり、健康面にも影響します。また、引っ越し時には料金が割り増しになることも。

主に築古マンションの場合、4階建てまでの建物でエレベーターがないことが多いのですが、「ない」というだけで需要が減ります。また、あったとしても、地震・火災・停電などの非常時、エレベーター内部の乗客が安全に外に避難できるよう、最寄り階に自動停止する「地震時管制運転装置」などの制御装置が付加されていないと価値が低いといえます。

さらに高齢社会やバリアフリーの観点から、段差を解消するためにスロープをつけるマンションも増えています。そもそも住宅は地面より高く造るのが基本なため、段差やステップができやすいのですが、容積率の緩和などでエントランスが半地下になっているマンションなどは、スロープをつけることにより、足腰の弱い人や車イスが通りやすくなります。

マンションに段差があり、スロープや昇降機(段差解消機)などの対策がとられていない場合も、これからの時代に対応していません。

④ オートロックや防犯カメラが設置されていない

マンション住まいのメリットに防犯面があります。例えば、最新のマンションでは、エントランスにインターフォンとオートロック、エレベーターやエレベーターホールなどは非接触キーで解錠しないと入れないなど、二重、三重、四重ものセキュリティが当たり前になってきています。また管理員やコンシェルジュ、夜間は警備員と機械警備の併用など、24時間の有人管理もされています。

今や標準的なマンションでも、オートロックや防犯カメラが設置され、不審者の侵入防止と抑止効果のため映像は一定期間ハードディスクに記録されていることが多くなっています。逆に言えば、防犯面へのバロメーターともいえるオートロック施錠や防犯カメラが設置されていないマンションは、資産価値の観点からマイナスといえます。

⑤ プールや温泉施設、カフェなど華美な施設がある

バブル期に建てられた、郊外型高級マンションをはじめ、近年のタワーマンションや都心部の大規模マンションには、このような共用施設が多く見受けられます。

プールや温泉施設などは、機械式駐車場と同じように将来にわたり修繕費などの維持費が大幅にかかる施設とされています。特に戸数が少ない場合、1戸あたりの負担が大きく管理費等の値上げや一時金などを負担する可能性も。華美な施設には、バーラウンジやエスカレーターなども該当します。もし住民の利用率が低く、マンションの資産価値を上げるような特徴的な施設や設備でないのであれば、将来的に負担ばかりが増大します。

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